車椅子生活 | Wheelchair Life

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頚髄損傷とは?

頚髄損傷とはどんなことなのでしょう?

人間の体には、椎骨と言って、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎5個、尾椎3~5個の計32~34個の椎骨があります。個々の椎骨は前部の円柱形の椎体と後部の椎弓から成っています。椎骨は脊柱(背骨)のことで、脊柱の中に、脊髄(中枢神経)が通っています。

脊髄もそれぞれ、頚髄(ケイズイ)、胸髄(キョウズイ)、腰髄(ヨウズイ)、仙髄(センズイ(尾髄は仙髄に加えられる))と呼ばれ、これらを損傷すると、脳からの命令が途切れてしまいます。損傷する部位によって、頚髄損傷、胸髄損傷、腰髄損傷、仙髄損傷と呼ばれています。部位を分けずに、脊髄損傷、または脊損(セキソン)と呼ぶこともあります。

頚椎損傷と頚髄損傷は違うんですが、頚椎損傷とは何かと言うと、これは主に頚椎(首)の骨折のことです。頚椎を骨折しただけでは、重度の障害が残ることはありません。しかし、ほとんどの人は折れた骨が頚髄を傷つけて(切れて)しまい、重度の障害が残ってしまいます。頚髄を損傷すると、首から下の機能がほとんど失われてしまうので厄介です。

私の場合は、頚椎損傷と頚髄損傷の2つを受傷したということになりますね。頚椎損傷についてはもう治っていますが、首を怪我して車椅子に乗ってる人達は頚椎損傷者と呼ばれることも多いです。頚椎損傷と頚髄損傷は頚損(ケイソン)と略して呼ばれることもあります。

ちなみに、身体障害者手帳には“頚髄損傷による体幹の機能障害”と記されています。頚椎損傷は治ってるということですね!

もし今後、頚椎損傷やら頚髄損傷やら頚損という言葉を見たり聞いたりすることがあれば、「あぁ、首の怪我ね。」と思ってください。私の首の骨は、7個ある頚椎のうち、上から6番目の椎体が潰れてしまいました。潰れた椎体は摘出し、変わりに骨盤の骨を移植してあります。頚髄は半分切れていますが、これが治ることはないでしょう。